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都立工芸高校=2024年3月27日、東京都文京区本郷1丁目、本間ほのみ撮影

 工芸やデザインを専門に学ぶ都立工芸高校での学びは、どんなキャリアにつながるのか。卒業生で彫金家の桂盛仁さんとイラストレーターで漫画家のトミムラコタさんに聞いた。

【連載】高校思い出クリック~青春群像記~

高校をシリーズで紹介する企画。今回は東京都立工芸高校の1回目です。

彫金家・桂盛仁さん

 僕の在学当時は男の子だらけで、男子校のようでした。職人の家の2代目、3代目が来る学校でした。

 外が嫌いで、家の中でばかり遊んでいる幼少期でした。作ったり、細かいことをしたりするのが大好きだった。1部屋しかない狭い家でしたから、父が仕事をしている目の前で遊んでいました。父は彫金の職人で、作業を手伝った記憶もあります。自分もこれをやるんだという意識が芽生えていたんじゃないかな。高校は行かずに弟子入りすればいいと思っていたけど、父が「こういう高校あるぞ」って。それで工芸高校に入りました。

 金属工芸科(現アートクラフト科)では、彫金、鍛金、鋳金と、同じ金属でも技術が違うので授業が分かれます。彫金は父に聞けば分かる。でも、鍛金と鋳金は分からない。違う分野が面白くて、のめり込みました。

写真・図版
桂盛仁さん=2024年3月22日、東京都練馬区、本間ほのみ撮影

工芸高校のすごさ 「胸張れる」

 卒業までに基本的な技術を身…

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